中国共産党は近日、今年7月から約1年間にわたり「深化掃黒除悪専項闘争」を展開すると発表した。2021年以降の常態化掃黒を継続しつつ、新たに「ネット水軍」を黒悪勢力に指定。伝統的な暴力犯罪から、ネット平台を利用した「軟暴力」を重点的に取り締まる。
中国当局は、黒悪犯罪が「頑固性、反復性、複雜性」を帯び、犯罪形態が線下から線上に移行し、伝統的な暴力から心理的脅威や舆論操作、プラットフォーム化運営に変化していると指摘。そのため、集中的な整治が必要と判断した。
特に注目されるのは、「ネット水軍」が初めて掃黒除悪の重要な打撃対象に含まれたこと。これまで中国は「清朗」シリーズの専項行動でネット謠言や自媒体の乱象、ネット暴力を整理してきたが、今回は組織化されたネット操作を黒悪犯罪の枠組みに組み込んだ。これは、単なるネット管理問題ではなく、有組織犯罪として扱うレベルに引き上げたことを意味する。
湖北省荊州では、地下教会や異議人士も掃黒除悪の対象に含まれている。
中国当局は2018年から2020年までの第一回全国掃黒専項闘争後、2021年に「常態化掃黒除悪」に移行し、制度化・法治化を強調。今回再び1年間の専項行動として集中的に推進することで、現行の常態治理では新型犯罪に対応できないと判断した。
2018年から2020年の掃黒専項闘争では、基層の「村霸」問題が系統的な影響を与えた。農村の涉黒組織1200以上を摘発し、「村霸」3700人以上を厳重に処罰。また、村幹部4万人以上を清理した。典型的なケースとして、家族式の村霸が村の選挙を操作し、集団資産を侵食したり、土方や資源工程を独占したりする事例が挙げられる。
中国の掃黒除悪は、単なる治安行動ではなく、政治的・治理的な意義を持つ。2018年の掃黒では「保護傘」の清算と基層党政の浄化を強調し、一部の地域では指標達成のために事件の性質を拡大解釈する問題が起きた。
今回の行動時期は、中国の経済が下降傾向にあり、就業圧力が高まり、基層社会の不満が高まっている背景と重なる。経済下降期には黒悪勢力が地方官僚と結託し、市場を奪取したり保護料を徴収したりすることで拡大し、民生を損なうだけでなく社会の安定にも影響を与える。
特に今年は各地で鄉鎮基層選挙が行われ、黒悪勢力が選挙に介入する可能性に対する懸念が高まっている。これは基層治理秩序と執政基盤に直接関わる問題である。
近年の中国の治理行動を振り返ると、「掃黒除悪」、「清朗行動」、「反詐欺」、「プラットフォーム経済整理」など、異なる分野に属する政策だが、共通の特徴として治理の重心が実体社会からデジタル空間に拡大していることが挙げられる。
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- 出典:PR Times
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