台湾総統兼民進党主席の賴清德氏は12日、高雄で開かれた民進党行動中常会に出席し、初めて中共の北戴河会議に言及した。その中で、対台工作に関する4つの指令が発出されたとし、台湾の年末九合一選挙の勝敗を、対台戦略の成否を測る指標としていると主張した。
これに対し、台北市議員の侯漢廷氏は自身のフェイスブックで反論し、正式な北戴河での集団办公制度はすでに廃止されていると指摘。民進党が国家安全問題を「抹紅」(政治的レッテル貼り)に利用していると批判し、「民進党の国安体制は失智だ」と断じた。
北戴河の「4指令」とは?
民進党が公表した演説内容によると、賴清德氏は、最近のメディア報道として、2026年に開かれる中共の北戴河会議が対台工作に関して4つの方向性を示したと述べた。具体的には、台湾の国防予算通過に反対、対台実質統治の強化、台湾内部の「第五縦隊」の拡大、そして台湾における勢力に、年末選挙でいわゆる「中国愛国勢力」を支持するよう要求する、というものである。
賴清德氏は、中共が今回の九合一選挙の結果を、対台戦略の成功指標としているとし、高雄は大きな圧力を受ける可能性があると強調した。彼は「高雄は兵家必争之地。われわれは勝たなければならない」と述べ、支持者に対し、偽情報、偽世論調査、偽動画が選挙情勢に与える影響に注意を喚起した。
北戴河の情報を公開すれば情報員が「見光死」?
侯漢廷氏は、賴清德氏の発言が実際に国家安全情報に基づくものであるならば、大統領がその内容を公にすることは、情報源や収集ルートを暴露するリスクがあると指摘した。彼は「もし本当に情報員がいたとして、賴清德氏が公にすれば、李登輝政権時代と同様の過ちを犯し、情報員を『見光死』(暴露されて活動不能)にし、自らの耳目を断つことになる。これはまさに失智だ」と述べた。
北戴河会議は2003年ですでに廃止されていた?
侯漢廷氏は、中共は2003年から高官による北戴河での集団办公の正式制度を廃止したと指摘。さらに、2019年に陸委会(大陸委員会)が発表した報告書『中共暑休北戴河已無會議』(中共の夏休み北戴河には会議なし)を引用し、民進党が過去の政治運営モデルを用いて、現在の中共の対台工作を推測していると批判した。
その報告書では確かに、胡錦濤政権期に北戴河会議および集団办公制度が廃止され、北戴河の夏休みは幹部の休養・リフレッシュの機能に戻ったとされている。しかし、ロイター通信の最近の報道では、正式な制度は2003年に廃止されたものの、現職および退任した高官は依然として夏に北戴河を訪れ、非公式な接触や交流を行っていると伝えられている。したがって、正式制度の廃止は、高官が北戴河で政治的交流を行わないことを意味するわけではない。
なぜ侯漢廷氏は高雄選挙情勢に言及したのか?
侯漢廷氏は、一部の匿名の国家安全関係者がメディアを通じて情報を流し、北戴河と台湾の地方選挙を結びつけることで、民進党の選挙戦略に貢献していると指摘した。さらに、この問題を高雄市長選挙と結びつけ、民進党が高雄での選挙情勢が不利であるため、繰り返し「抹紅」戦術を用いていると主張した。
侯漢廷氏は、「あなたたちは中国の対台工作の組織構造さえ理解していないのに、どうやって『抗中保台』ができるのか?」と批判。民進党を「小説を国家安全の根拠にする」と形容し、それを選挙闘争に利用すれば「さらに悲惨だ」と述べた。
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- 出典:PR Times
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