韓国のアイドルグループSuper Juniorのメンバー、チェ・シウォン(崔始源)が最近、台湾に滞在しながら仕事をしており、SNSプラットフォーム「Threads」で日常の様子を共有している。ある投稿で「陽明山に行きたいですか?」と尋ねたところ、元大統領の蔡英文が韓国語で「議員、私は陽明山に住んでいます」と返信し、ネット上で大きな話題となった。この投稿は240万回以上閲覧され、16万4000以上の「いいね」を獲得。蔡英文の返信も11万6000以上の「いいね」を記録した。
メディア人である呉静怡(ウー・ジンイー)は、このSNS上のやり取りが単なるネットミームではなく、政治的メッセージを越えた「クロスネットワーク拡散」の成功例だと指摘する。蔡英文はエンタメファンを政治支持に誘導しようとするのではなく、若者が熱狂するK-POP文化の空間に自然に足を踏み入れ、平易なやり取りを通じて距離を縮めているという。
8月25日、世論調査専門家・戴立安(タイ・リーアン)が発表した『台湾民心調査』によると、主要政党の代表的人物に対する好感度で、民進党側は蔡英文が60.1%の高支持率で全政治人物トップ。続くのは高雄市長の陳其邁で54.4%。国民党側では、台北市長の蔣萬安が47.8%で首位、立法院議長の韓国瑜が43.4%、台中市長の盧秀燕が42.3%だった。
呉静怡はこのデータをもとに、蔡英文が若年層や中間層から広く支持されている背景を分析。特に20〜29歳の若年層では、民進党に対する好感度が50%であるのに対し、蔡英文個人への好感度は67.6%に達し、すべての年齢層の中で最も高い数値を記録している。これは、政党の支持基盤を超えた個人ブランドの強さを示している。
また、この世代は政治的立場に偏らず、独立した判断力を持っている。調査では、20〜29歳の6割以上が台湾の経済状況を肯定的に評価しており、これは全年代で最も高い。一方で、国民党の立法委員が政府を監視する役割を果たしていると認識する割合も一定数いる。これは、特定の政治家に好意を持っていても、政府への監視意識を維持していることを意味する。
国家の安全保障とアイデンティティの観点から見ると、若者の「去政党化」傾向は台湾への帰属意識を弱めていない。20〜29歳の76.6%が中国共産党に否定的で、30〜39歳では86.0%に上る。また、多くの若者が、総統の賴清德(ライ・チーテ)が中国のフェイクニュースによる選挙干渉を警戒する発言を「台湾の民主主義を守るため」と評価しており、外部脅威に対する共通認識が形成されている。
2026年の地方選挙を前に、呉静怡は蔡英文の高い個人支持率が現役政治家を大きくリードしている点に注目。ペットの話題や象徴的なファッション、K-POPとの交流など、生活に密着した言語で若者との共感を生み出し、台湾の主体性を自然に伝えていると分析する。今後の選挙戦の鍵は、従来の政党支持層の外にいる「非典型的有権者」をどの陣営が獲得できるかにある。
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- 出典:PR Times
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