極端な降雨、強力な台風、地震による津波、老朽化した建築物のリスクが相次いで発生しています。防災はもはや災害後の救助活動に頼るだけではなく、危機が発生する前に兆候を捉え、対応時間を確保することが不可欠です。
2026年9月17日から19日まで、台北世界貿易センター第一展示館で開催される「2026未来科技館」では、政府、学術研究機関、産業界の最新成果が一堂に会し、気象レーダー、衛星リモートセンシング、AIoTセンシング、スマート防災プラットフォーム、構造物モニタリング技術などを展示します。これにより、台湾における複合災害への対応力を強化し、より包括的な防災体制を構築します。
危険を先に見ることで早期対応を可能に 気象レーダーと衛星が防災の「目」となる
台風の急激な発達や短時間の強降雨に対応するためには、リアルタイムの気象変化を把握することが予警の鍵となります。国立中央大学の廖宇慶(リャオ・ユーチン)チームが開発した「三次元熱力学場反転技術(TPTRS)」は、気象レーダーを用いて三次元風場を取得し、大気の熱力学構造を逆算することで、複雑な地形における従来の観測手法の制限を克服し、強降雨の予報精度を向上させます。
また、国家太空中心が開発した「獵風者 海面風速データ処理システム」は、衛星リモートセンシングを活用して海面の風場を把握し、台風時の高風速環境に特化したモデルを構築しています。このデータは台風予報に活用されるだけでなく、航路の最適化や洋上風力発電所の立地選定にも応用可能であり、衛星を台湾の海洋・極端気象を監視する重要な「目」として活用しています。
災害が迫る前に黄金時間を確保 津波予警と自給電センシングが迅速に対応
国家災害防救科技センターが開発した「秒レベル津波予警技術」は、地震発生後にグローバルな地震情報を自動的に連携し、GPUを用いて津波のシミュレーションを高速化することで、約30秒で遠洋から台湾沿岸への津波到達を模擬・予警・可視化します。この速度は従来のCPU処理に比べて4~7倍高速であり、沿岸部の波高や浸水リスクの判断を迅速に支援します。
国立成功大学の陳嘉勻(チェン・チャイユン)チームが開発した「自給電AIoT防護網」は、住宅、工場、老朽化した電気設備の火災を対象としています。このシステムは、熱電薄膜を用いて微小な廃熱をセンサーのエネルギーに変換し、TimesNetとTinyMLを組み合わせて異常な温度上昇を検出します。これにより、煙が発生する前の段階で火災の警告を発することが可能となり、早期対応を実現します。
AIが災害情報を統合し正確な判断を支援 建物の地震後の損傷も迅速に把握
国家災防センターが構築した「災害情資網-AIスマート災害情報統合意思決定プラットフォーム」は、災害通報やニュース情報を統合し、GIS、生成系AI、3次元可視化技術を組み合わせることで、自然言語による問い合わせや災害状況の要約を提供します。これにより、指揮系統が迅速に全体像を把握し、的確な判断を行うことを支援します。
国家地震工学研究センターも、スマート構造物モニタリングと警報技術を展示します。建物の振動データを長期的に蓄積し、高層ビルの強震予警や地震後の損傷評価を可能にします。展示期間中には、現地でのデモンストレーション、専門ガイド、技術マッチングも実施され、先端科学技術の防災現場への導入を推進します。
展覧会は2026年9月17日から19日まで台北世界貿易センター第一展示館で開催され、詳細情報は未来科技館の公式ウェブサイトで確認できます。
未来科技館ウェブサイト https://www.futuretech.org.tw/futuretech/index.php
FACT BOX ・ 要点整理
- 出典:PR Times
- 分類:イベント