睡眠中の呼吸と免疫の関係

トラタニ株式会社は、睡眠中の呼吸インフラを研究する 「Night Oxygen Flow Project」の一環として、 呼吸と免疫制御の関係を整理する社内研究会を 2026年5月に正式発足しました。

本研究会では、睡眠中の呼吸の浅さが 免疫の働きや制御バランスにどのような影響を与えるのかを 既存知見に基づいて整理する取り組みを進めています。

本リリースは、その背景となる知見をまとめた 解説コラムとして公開するものであり、 統計的な有意性を示す研究レポートではありません。

一般的には「免疫を強くする」という言葉が使われますが、免疫は筋肉のように鍛えるものではありません。

アトピー、リウマチ、1型糖尿病、強皮症など、多くの免疫の病気は “免疫が強すぎる” から起きているわけではないとされています。

本来攻撃すべきでないものを攻撃してしまう。必要のない場面で炎症を起こしてしまう。つまり、免疫の“制御システム”が乱れている状態と考えられています。

免疫は「強さ」ではなく、必要なときだけ働き、普段は静かにしている “制御の精度” が大切だと言われています。

免疫細胞に十分な酸素が届くことこそ、免疫が正常に制御できる。

### 免疫の制御は、呼吸と酸素の影響を受けやすい

免疫細胞は酸素を使って働くため、 酸素が十分に届いているときに、その働きが安定しやすいと指摘されています。呼吸が浅く酸素が不足すると、体が“危険かもしれない”と判断しやすくなり、交感神経が高まり、免疫が必要のない場面で反応しやすくなることがあります。

こうした状態は、アトピーやリウマチなどの炎症の悪化と関連が指摘されることもあります。

### 血流=健康ではない

「血流が良いと免疫が上がる」と言われることがありますが、血流は“流れ”であり、それだけで健康が決まるわけではありません。

深部の血流を動かしているのは、胸郭の動きと呼吸の深さだと考えられています。

外側からの刺激で変わるのは表層の血流が中心で、免疫の制御に関わる深部の血流や酸素供給には影響が限定的だとされています。

### 夜の呼吸が浅いと、免疫の制御が乱れやすくなる

呼吸が浅い → 酸素が足りない → 交感神経が上がる → 体が“危険だ”と誤認する → 免疫が必要のない場面で反応する

この流れが、免疫の制御が乱れやすい背景として指摘されています。

まとめ

免疫は“強くする”ものではない。本質は“制御の精度”である。

制御の乱れがアトピー・リウマチ・1型糖尿病などにつながる。血流や自律神経は“結果として現れる側面”であり、その背景には呼吸や酸素環境が関わる可能性がある。

原因は“呼吸の深さと酸素供給”であり、特に睡眠中の呼吸が免疫の方向性を決めている。

参考文献・エビデンス

本リリースで述べた「睡眠中の呼吸」「低酸素」「自律神経」「心血管リスク」の背景には、以下のような国際的な学術研究がある。

1. **ヒトの構造的・骨格的な低呼吸リスク**:Davidson TM. (2003) The anatomic basis for the development of sleep apnea. 2. **日本人の気道特性**:Isono S. (2012) Obstructive sleep apnea of non-obese patients in Japan. 3. **低酸素と自律神経の関係**:Somers VK, et al. (1995) Sympathetic neural mechanisms in obstructive sleep apnea. 4. **低酸素と心血管疾患**:Lévy P, et al. (2011) Sleep apnea as a cause of cardiovascular disease.

医学は「壊れた後」を治す力に優れているが、“壊れる前の体内環境”を整えることは、私たち自身にしかできない。その最上流にあるのが、無意識で続く“呼吸の質”である。当社は、体にわずかな物理的な負荷がかかることで呼吸が自然に深くなりやすい仕組みに着目し、アパレル3D設計で培った立体構造の知見を用いて、呼吸・酸素・血流・微小循環・睡眠・代謝・免疫の基盤を整える研究を続けている。

FACT BOX ・ 要点整理

  • 出典:PR TIMES
  • 分類:調査
  • 関連組織:トラタニ株式会社
  • 製品・サービス:Night Oxygen Flow Project