東京理科大学大学院の加藤秀樹氏、古屋俊樹教授らの研究グループは、アデレード大学のStephen Bell博士らとの共同研究により、枯草菌由来のP450酸化酵素CYP107J1を、電子伝達系タンパク質が不要な過酸化水素駆動型酵素へと改変することに成功しました。P450酸化酵素は、従来の有機合成化学では酸素を挿入困難な部位にも酸素を挿入できるため、医薬品などへの応用が期待されています。しかし、一般的に活性発現にはNAD(P)Hなどの電子供与体と電子伝達系タンパク質が必須であり、これが研究の障壁となっていました。研究グループは、CYP107J1の活性中心に2つのアミノ酸変異(Glu251Gln/Thr252Glu)を導入することで、電子伝達系が不要な酵素へと改変しました。この改変酵素は、インドールと過酸化水素を加えるだけでインジゴを効率よく生成します。本成果は、複雑な補酵素を必要としない高付加価値物質生産のための触媒として、今後の工業的応用が期待されます。研究成果は2026年5月4日、国際学術誌「Microbial Biotechnology」に掲載されました。

FACT BOX ・ 要点整理

  • 出典:PR TIMES
  • 分類:scientific_research
  • 関連組織:アデレード大学